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雨ノ記憶という本つくりました。
6月に行われた吉祥寺「百年」の展示に合わせて、「雨ノ記憶」という絵本をつくりました。
雨があがるまでに起きる様々なシチュエーションと、そこから甦る過去の記憶をアンカット袋綴じの本に仕上げました。
それぞれのシチュエーションのページを切り開くと眠っていた記憶が蘇ります。一冊の本で過去と現在が交差する仕組みです。
装丁の図案は「アメクジャク」を採用しました。
アメクジャクとは「孔雀の仲間で昔、安房国において雨天に限って、羽を広げる事からその名前が付けられました。雨あがりに羽毛を落とし、そこから花が咲くという民間伝承から、人生の転機や好転の象徴とされました。」
というような物語を本のコンセプトともに創作しました。
そのアメクジャクを図案をテキスタイルにして、布製本にしました。
このテキスタイルは、文中の蘇る記憶の中に登場する傘にも使用されており、実際に実物の傘も制作しました。
傘や制作についての詳しい内容は次回のブログに書こうと思います。
アンカット状態の一枚の絵を動画編集しました。
下記は、袋綴じを切り開いた際の蘇る記憶の原案です。
「 雨ノ記憶 」
学校からの帰り道、突然の雨に降られた少女は足早にバス停へ急ぐ ―
雨宿りもできずにバスを待っていると、後ろから傘をさしてくれる少年。
同じ高校に通う長馴染みの少年は、最近では会話する機会も少なくなっていた。
突然の事だったので沈黙が続いていたが、傘に当たる雨音が、少し居心地が悪い空気を消していた。
気づくと、遠方から水しぶきを上げながらバスがこちらへ向かって来ていた。
バスへ乗り込む二人 ―
車内は梅雨の高い湿度と雨の匂いが充満していた。
濡れた服は肌に付着し、そこへクーラーの風が吹き付けて、より不快感を高めていた。
少女と少年はお互い何もなかったように背を向けて立っていた。
バスは、林を抜け斜面を蛇行しながら下り、周囲が開けた場所を走っていた。
車窓から見える雨粒は目で確認できるほどで、その目線の先には湖が見えていた ―
湖では、雨粒が不規則に水面に落ち、波紋を広げてはその形を消していた。
その絶え間ない活動は雨粒の落ちる速度を徐々に遅くらせ、まるで時間を止まらせてるかのようにさえ感じさせていた。
少女は遠い昔の記憶を思い出していた。少女と少年がまだ子供だった頃の事。
こんな雨の日に傘をさして二人で帰っていた頃の事を ―
やがて、バスは湖を抜け人里近くのバス停に止まろうとしていた。
停留所付近には見知らぬ少女が立っていた。
幼馴染の少年は、バスを降り、その少女に近づいていった。
停留所から離れるバスの車窓からは、二人の後ろ姿が見えていた。
吉祥寺「百年」にて展示してます。
現在、吉祥寺「百年」さんで秋元譲「THE FOREST」展を開催しております。
これまで描いた絵の中から、「森」をテーマに作品集を作りました。
「森」の持つイメージは、その時の心情や状況、時間によって変化します。
とても多面的な表情を持っていて、ファンタジーと現実の間を一枚の絵にするには機能的なモチーフだと思っています。
展示が6月に決まった際に、せっかく本屋さんで展示させていただけるのでしたら、本を作ろう。
しかも、6月ならテーマは「雨」と考え、試作の絵本を作りました。
これまでに本を制作した経験がなく、半年間印刷会社や製本会社へ見学に伺って研究してきました。
(この辺りの内容は長くなるので次回書かせていただこうと思います。)
というわけで、試作絵本「雨ノ記憶」とその原画も数点展示しております。
雨の季節、出不精になりがちですが、雨天でも百年さんまでは吉祥寺駅から屋根つきの商店街を通れば
すぐ行けます。百年さんの窓からは雨ノ記憶の中にも登場する傘を現実に作り、見えるように展示しました。
シェルプールの雨傘という映画で、カトリーヌ・ドヌーヴ演じるジュヌヴィエーヴが働く雨傘店のウィンドウディスプレイが素敵だったので、少しでも近づけられたら・・・。
秋元譲『THE FOREST』展
[ 会期 ]
2015年6月10日(水)〜29日(月)
平日12:00〜23:00 土曜11:00〜23:00 /日曜〜22:00
火曜定休
※最終日は19:00まで
[ 在廊日 ]
基本土曜日と考えておりますが、twitterで前日告知します。
[ 会場 ]
吉祥寺・百年
武蔵野市吉祥寺本町2-2-10 村田ビル2F
オリジナルテキスタイル
個展のためのオリジナルテキスタイルを制作しました。
2015年6月10日(水)〜29日(月)まで 秋元譲『THE FOREST』展開催します。これまで描いた絵の中から「森」をテーマに展示します。また、今回絵本「雨ノ記憶」も発表します(試作本)。その絵本のブックカバーのために初めてテキスタイルの制作を行いました。布へのプリントは発色に疑いがあったのですが、まったくそんな事はなく、制作してみないと分からない事てありますね。テキスタイルのモチーフになった鳥や個展の詳細については後日お知らせします。
[ 開催日時 ]
2015年6月10日(水)〜29日(月)
平日12:00〜23:00 土曜11:00〜23:00 /日曜〜22:00
火曜定休
※最終日は19:00まで
[ 会場 ]
吉祥寺・百年
武蔵野市吉祥寺本町2-2-10 村田ビル2F
ヨロコビto主催グループ展のお知らせ
『2015ヨロコビto作家原画と絵葉書展』〜10人の作家による100種の絵葉書〜
2015年3月26日(木)〜31日(火)『2015ヨロコビto作家原画と絵葉書展』が西荻窪のCAFE-GALLERY Kにて開催されます。
[ 開催日時 ]
2015年3月26日(木)〜31日(火)
11:00〜20:00
※最終日は18:00close
[ 会場 ]
CAFE-GALLERY K
東京都杉並区西荻北3-20-8-202
TEL.03-6915-0272
www.cafe-galleryk.jp
※1Fに八百屋さんがあるビルの2Fになります。
私の在廊予定はtwitterで報告させていただきます。現時点で28日(土)・29日(日)【時間帯は未定】を予定しております。
絵葉書第2弾発売のお知らせ
ヨロコビtoさんのアート支援プロジェクトにて絵葉書第2弾が発売されました。
Ghost(左) / オオカミが呼んでいる(中) / Catch a falling star(右)
ボルゾイと林檎の木(左) / Garden(右)
今回の箔押しは、大切な誰かに送ってもらえるような絵葉書にしました。
普段、線画は描かないので新鮮でした。
一言添えるとこんな感じです。実際の絵葉書は、箔押しのみです。
ご購入は、ヨロコビtoオンライン絵葉書ショップ
http://www.yorocobito.com/?mode=grp&gid=1013371
■ 販売価格
2stセット(5枚) 1,000円(税別)
箔押し印刷葉書 250円(税別)「Catch a falling star」
通常印刷葉書 200円(税別)「ボルゾイと林檎の木」「Garden」「Ghost」「オオカミが呼んでいる」
送料など詳細は、「ヨロコビtoオンライン絵葉書ショップ」をご覧ください。
最近は、とても忙しくしています。・・・でも仕事以外でなんですけどね。
詳細が決まり次第、お知らせします。
絵葉書発売のお知らせ
ご無沙汰してます。
久々の更新という事で、今回は・・・も告知です。
お知らせがあります。
この度、ヨロコビtoさんのアート支援プロジェクトで私の絵が絵葉書として発売される事になりました。
物語性のある動物の絵を中心に、これまで描いた絵の中から4枚選定しました。
そして、全体企画として箔押し印刷の新作を1枚追加しました。
箔押し印刷葉書の題名は「Golden Days」です。
三つの形は、夜が明けて日が差し込む「朝」、太陽が燦々と照らす「昼」、星のゆりかごで眠る「夜」をイメージしています。良い一日(一生)を送れるよう願って制作しました。
コンセプトが金の箔押しでご購入者へ「縁起の良い、ポジティブな絵」を届ける事でした。
ただ、絵は普段からアクリル絵具で描いているので、箔押し印刷の場合、そのタッチを活かす事ができません。
そこで、今回はオイルパステルとコラージュで制作しました。
日常の何気ない瞬間、この絵葉書が共にある事を想像し抽象的に仕上げました。
もし、宜しければご覧頂けたら嬉しいです。
ご購入は、ヨロコビtoオンライン絵葉書ショップ
http://www.yorocobito.com/?mode=grp&gid=1013371
■ 販売価格
1stセット(5枚) 1,000円(税込1,080円)
箔押し印刷葉書 250円(税込270円)「Golden Days」
通常印刷葉書 200円(税込216円)「グリム」「白獣」「森」「迷子」
送料など詳細は、「ヨロコビtoオンライン絵葉書ショップ」をご覧ください。
最近、絵を描き溜めています。
12月には今年の絵の中から抜粋してサイトへアップしようと考えています。
絵本も作ってみたい。やりたい事が沢山あるので、一つ一つ地道に解決してゆこう…後、マメにサイトを更新できるようがんばります。